「プロに撮ってもらうと、こんなに自分がよく見えるんですね」
撮影後にお客様からよくいただく言葉です。
そう感じていただけるのは素直に嬉しいですし、そう言ってもらえるたびに、少しでも自信につながったのなら良かったと思います。
でも、私は心の中でそっとこう思っています。
「盛っていないですけどね」と。
もちろん、プロフィール写真などでご本人の希望があれば、お顔のラインを少し整えるなど、ほんのわずかな補正を行うことはあります。
でも、それも本当に最小限。基本的には、今そのままのあなたを、丁寧に写しています。

ではなぜ、多くの方が「思ったより素敵に見える」「自分じゃないみたい」と感じるのでしょうか。
それは、私が特別な加工をしているからではありません。
あなたがもともと魅力的だからです。
私はその魅力に光を当て、レンズを通して丁寧に写しているだけ。
そして写真を見たとき、「こんな表情するんだ」「今の自分も悪くないかも」と思えたなら、それは、自分がまだ気づいていなかった魅力が、写真というかたちで目に見えたからかもしれません。
バンコクという異国での生活。
楽しいこともあれば、言葉や文化の違いに戸惑い、「このままでいいのかな」「自分らしさって何だろう」と感じる日もある。
将来のことを考えて不安になる夜も、きっと誰にでもあります。
だからこそ私は、“飾る写真”ではなく、“今のあなた”に向き合う写真を撮りたいと思っています。
気負わない自然な表情、なんでもない日常の中の仕草。
そうしたひとつひとつの中に、かけがえのない魅力が必ずあると信じています。

普段、自分では気づかないような、ふとした瞬間の表情や佇まいに、その人らしさがにじみ出ることがあります。
完璧じゃなくていい。むしろ、少し疲れていたり、自信がなかったりする時にこそ、その人の“今”が写ると感じています。
そしてそれが、人の心を動かすのです。
写真を見て、「これが自分?」と驚く瞬間があったとしたら、それは“変えられた”からではなく、自分が本来持っていた魅力がしっかりと写し出されたから。
私の仕事は、誰かを“別人のように良く見せる”ことではありません。
あなたの持つ魅力をまっすぐに引き出して、そっと差し出すような撮影をしたいと考えています。
「やっぱり、自分は自分でいいんだ」
そう思える一枚になったら、きっとその先の毎日も、少しだけ自信を持って過ごせるはずです。
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“飾らない、ありのままの自分が、一番魅力的だった。”
そんな気づきを、私の写真から受け取ってもらえたら嬉しいです。
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